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塾長コラム

【塾長コラム】あと150日。受験生のキミに/再掲

君は自由だ。選びたまえ、作りたまえ。/サルトル

 たいていの中学生にとって、『高校受験』は、まさしく人生の大きな節目であり、それぞれの前に、人生最初の関門として立ちはだかります。

 高校受験が大きな“関門”となる理由は、それがまさに“人生を選ぶ”という難しい作業をともなっているからです。
 高校は、義務教育ではありませんから、自分がどの高校に進むのか、最終的には自分自身の責任でその選択をしなければなりません。小学、中学とみんなと一緒に横並びに、ある意味でなんにも考えずにフツウに歩んできたキミが、この節目に、初めて、自らの人生を“選ぶ”という難事業に挑まなければなりません。



 高校の数は山ほどもあり、それぞれに建学の精神も異なります。
 大学受験に適した高校もあれば、自分の部活の腕をみがくのにうってつけの高校もあります。交通の便のいい高校、就職率のきわだった高校、さまざまな資格取得に手をやいてくれる高校、なんだか学費の安い高校などなど、多種多様。

 その中から自分に合った学校を見つけだすのはなかなか大変です。


 そして、ここが一番悩ましいのですが、自分が行きたい高校に必ずしもすんなり入学できるとは限りません。だれもが行きたいと思う晴れがましい高校は、人気もあり、入学試験に合格するにはそれなりの実力も必要となります。
 すなわち、高校受験というのは、こちらが選ぶと同時に、いやおうなく高校側から選ばれる”ということの体験も経なければならないのです。

 そこには、れっきとした“競争”が存在します。

 実社会のあらゆる局面で、現実に“競争”は存在し、ニンゲンはその中でもまれながら次第にたくましく成長していくものですが、十五歳の春、まだまだ人生の経験の浅い諸君にとって、目の前にたちはだかる『高校受験』は、まさに人生の関門以外のなにものでもありません。

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 しかし、その人生の関門たる『高校受験』に正面からぶつかっていくことによって、結果として、キミたちはまた実に多くを学ぶことにもなります。

 高校入試に立ち向かうことによって、目標に向かって努力することを学びます。

 あるいは、努力の過程で自分のココロの中に存在している弱さに気づくかもしれない。その時に手をさしのべてくれる有り難い家族や友人のチカラに感動することができます。

 得意分野だけならいいですが、苦手科目の克服にはやはり忍耐も必要です。勉強しても勉強しても偏差値がピクリとも変化しないつらい局面に悩まされることもあるかもしれない。
 勉強の仕方、勉強の中身を確かめ、改良を加えてものごとを前に進めるための冷静な対処法を学ぶのはそのときです。

 入試日は決まっているわけですから、その日までに勉強が間に合わなければ目標(志望校)自体を変更しなければならないことだってあります。ニンゲンの人生が案外、時間にしばられているという実感を得られるのはそんなときでしょうか。


 ランクを落とすという志望校がえは、本当につらい体験です。
 でも、理想を求めている自分にとって最大の裏切り者が実は自分自身なのだということを識るのもそんなときでしょうか。

 欲しいものが何でも手にいれられたのは自分がコドモだったからで、誰かに守られる存在だったからにすぎず、オトナになるということが厳しい現実と向き合ってしかもうかつに涙などながせぬことなのだなと理解できたキミはすばらしい。

 「お母さん、ボクほんとうにつらいんだよぉ」と泣きくずれてしまったらラクだろうけど、それじゃあ小学生とかわらない。きっとそれでは一生、ぶざまなコドモのままで終わってしまう。

 そう、試験場に行き、一つひとつの問題に取り組むという行為は、たった一人の孤独な闘いなんですね。優しいお母さんに手をそえてもらって試験を受けるわけにはいかないんだし・・・・・。


 逃げるのは簡単だけど、決して逃げない。真正面からぶつかっていく

 そうしたニンゲンは、必ず、そうした体験のさまざまが、すべて自らを大きくふくらませるための糧となるはずなのです。

 希望する、あるいは、夢見るという行為は、今の自分にない新しい自分を創りあげようとするはげしい行為です。正しく夢見る人は、坂道の連続です。闘いの毎日。今の自分にはない新しい自分自身を生みだすわけですから、それは、困難をともなわないはずがありません。


 一歩一歩、ひたすら懸命に


 でもね、本当はね、本当は、キミは決して一人じゃあありません。
 実は、まじめに夢見るキミのそのデコボコの道は、かつて、先輩たちが通りぬけていった道なんです。キミのお父さんも、お母さんもお祖父さんも、死んだひいお祖母さんも、歴史に名をのこしているあの勇ましい武将も、みんなが通りぬけていった道なんだ。

 

 あと、150日。

 キミは、冷静に、キミ自身と思いっきり格闘するんだ。決して逃げずに・・・・・。

 がんばれ


日本脚本家連盟員 勉強クラブ塾長

深 谷 仁 一

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