【塾長コラム】子供たちに驚きを与える授業を!
通り一遍のフツウの説明では、子供たちにインパクトを与えることはできません。
授業を受ける子たちのココロにどううったえるかが、指導の成否をわけます。
──たとえば、律令政治について説明する資料。
勉クラではプロジェクターで動く画像としてBGM付きで投影しながら解説、という授業スタイルをとっていますが、その授業資料は、当塾独自のオリジナル資料になっています。
たとえば、【画像1:律令政治の解説図】は、どこの塾でもよく見られる画像です。
しかし、【画像2:春にまいた1万円札が秋には150万になる!】のセンセーショナルな画像を使っての授業は、さすがに他塾ではやられていないのではないでしょうか?
わが国は、飛鳥時代から奈良時代にかけて、中国の王朝にならって、日本の天皇に権力(お金)を集中させるという制度をとりいれます。
ふつうは、公地公民によって、全国の土地がすべて天皇のものになる、という平坦な説明で終始します。
でも、それがどんなすごい制度なのかを子供たち一人ひとりの心にうったえるために、とっても下品なのですが、イネの生育図と一万円札を散りばめた画像2を大きくプロジェクターに映し出します。
農業生産がどのようにして富を産むのか、また、そのために『田んぼ=土地』がわれわれニンゲンにとってどんなに貴重な財産なのか? そもそもわれわれニンゲンは、どうして土地を欲しがるのか、それを生徒たちにしっかり伝えなければ、面白くもなんともない。
さらに、──数年前にね、勉クラの南教室をつくるために、塾長は貯金をはたいて新しく土地を買ったんだけどさ。あの戸ヶ崎の土地、あんなせまいのに1700万円もしたんだぞぉ。
土地って、すごい値打ちがあるもんなんだよな。
じゃあ、三郷市の土地を全部買い占めたらいくらかかると思う。いやいや、そもそも、埼玉県、日本国全部の土地をすべて自分のものにできたら、どれだけの資産を独り占めにできると思う。1000兆円、いやいやそんなもんじゃないだろう……
公地公民っていう制度は、日本全国の土地を天皇のものにする、ていう制度なんだけど、どう思う?
お金をからめた、まったく下品きわまりない授業です。
でも、その解説によって、律令制度によって、天皇がどれほどの富を独占したかを生徒たちにイメージさせることができます。
で、1万円が秋に150万円になるのだから、その財を得た分を『租税』として国=天皇家に献上する。天皇は、その税をもとに、国家を運営していく、それが律令政治なんだよ、という解説を加える。
そう、リアルで驚きに満ちた話題とともに──。
もちろん、その事実は、その後の死に物狂いの土地の収奪合戦の歴史につながっていくし、たとえば、プーチンがなぜウクライナの領土を自国のものにしたがっているかという意味をとらえるためにも役立つかもしれない。
子供たちに驚きをあたえ、いかに本質的な意味ある授業を形作っていくか、実は、こうした日常の教材作成のアイデア、センスの中に散りばめられているのです。
勉クラにしかない、活き活きとした授業、その実現のために、教務スタッフたちは日夜努力しています。
進学教室 勉強クラブ
塾長 深 谷 仁 一
日本放送作家協会・日本脚本家連盟員